管理している賃貸アパート・マンションの一室がゴミ屋敷に!片付けと対処方法

集合住宅ゴミ屋敷

こんにちは。
遺品整理業者のプロハーツ浜松本店です。

テレビの報道でたびたび取り上げられるゴミ屋敷。
画面に映るのは主に一軒家のゴミ屋敷が多いですが、実は賃貸物件でも同様のケースがあるのをご存じでしょうか?
対岸の火事ならまだしも、自身が管理する物件がゴミ屋敷化していたら一大事ですよね。

本日はそんな賃貸アパートやマンションがゴミ屋敷化していた場合、どういう対処をしたらいいのか解説していきたいと思います。

賃貸物件の隠れゴミ屋敷は増加している?

突然ですが、下記は大阪市がゴミ屋敷についてアンケート回答をつのった資料になります。

→ 大阪市のいわゆる「ごみ屋敷」の現状について

資料内では、
市内のゴミ屋敷の現状について統計データが記載されているのですが、
回答から約100件程度の該当者が確認できます。

この中に「住まいの状況」という項目があり住宅タイプごとの割合が記載されていますが、
一戸建ては全体の47%、次いで数字が大きいのが集合住宅となっており、全体の約4分の1を占めています。

それだけ集合住宅でもゴミ屋敷化するケースが多いということですね。

では実際どういった環境下でゴミ屋敷が出来上がってしまうのか、もう少し資料を見ていきたいと思います。

ゴミ屋敷になる理由

資料内では多くが高齢世代。
中でも70代以上が最も多い世代となっています。

ゴミ屋敷化してしまう理由はそれぞれですが、高齢化により気力体力が衰え、片付けが難しくなっていることは一因としてありそうですね。

そして半数は単身世帯で近隣との関わりもそれほどもっておらず、その地域で孤立していることも資料から見えてきます。

そう考えるとゴミ屋敷化する理由として「助けてもらう先がない」というのは大きな問題になっているのかもしれません。
実際に区役所が相談を受けたのも、本人ではなく状況を見かねた周りの人からの相談が多いそう。

なかなか根深い問題ですね。

自身が管理する賃貸物件がゴミ屋敷になってしまったらどうする?

さて、ここまでゴミ屋敷の背景を確認したところで、実際に自分が管理する賃貸物件がゴミ屋敷になってしまった場合はどうしますか?
先述の理由から考えると、本人にただお話をしてもなかなか解決に至らなそうですよね。

そういった場合はのちのちトラブルに発展しないよう、段階的な通知・対処を行っていくようにしましょう。

1.内容証明郵便で注意勧告

ゴミの撤去期限や条件を提示し、守られない場合は退去していただく旨を記載した内容証明郵便を送付しましょう。
他人に見えてしまうような注意の仕方(ドアへの張り紙など)は、相手の反感を買いトラブルになりかねません。一方、郵便であれば他者は基本見ることはできませんので、相手の立場にも立ちつつ注意勧告をすることができます。

2.管理側で片付けの段取りを踏む

それでも掃除が進んでいない場合、業者紹介などをこちらから投げかけてみるのも一つの手段です。
相手が人に迷惑をかけてしまうかもしれないと思っているのであれば、そういった不安を払拭する説明を受ければ、重い腰が上がるかもしれません。
※勝手に部屋に上がりこんで掃除をしてしまうのは、法律に触れてしまうのでNG。必ず本人の了解を得ましょう。

3.最終手段は警察などの手を借りることも視野に

上記、内容証明で注意勧告を行い、改善のための提案をしてもなお本人が退去・片付けに応じない場合は、警察に相談をしてみましょう。
不法占拠となれば刑法での対応も可能です。
※ただし可能であれば穏便に済ませられるのがベストですね。

ゴミ屋敷の片付け、部屋の原状回復はどうする?

人の問題が解決したら、最後に部屋の問題ですね。

実際片付けや原状回復、その費用はどのようにしたらよいのか。

まず片付けや原状回復については、便利屋や清掃業者(特殊清掃含む)など、専門の業者に依頼するのが一番です。
通常の片付けならまだしもゴミ屋敷となると、害虫や雑菌・細菌のたぐいも処理せねばならないので、、、。

肝心の費用はなるべくであれば入居者に全額対応してもらいたいところですが、こちらは「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について対応をする形となります。

本人の瑕疵が認められる部分は自己負担となるのですが、ゴミ屋敷の場合多くはそのようになるのではないでしょうか。
とはいえ本人の経済状況も関わってくるので、資産状況によっては回収が難しいことも多いようです。

まとめ

ゴミ屋敷となった部屋の対処は非常にデリケートな問題です。

悪質な場合は割りきって対応できることも、本人の状況(心身を悪くしているなど)によっては強く言えない場合も出てくると思います。

ですから、先に言ったような段階措置を取って、あくまで規則に則って対応をしていくというやり方が、一番トラブルの少ない対処法になるのではないでしょうか。

実際にゴミ屋敷問題が起きてしまった場合は、参考にしてみてください。